【ラグビー】1年生が元気なワセダ、低迷脱出で打倒・帝京なるか (5ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro


 王者帝京との対戦は11月6日(秩父宮)である。もちろん、目先の一戦、一戦ではあるが。山下監督はカチッと『打倒!帝京』に照準を合わせている。

 もっとも、他の大学も帝京大の連覇ストップに燃えている。今季の大学の勢力図をみると、フィジカルと個々の強さで群を抜く帝京がひとつ抜け出し、日本代表勢を多数抱える東海大が追い、これを対抗戦の早稲田、明治、慶応、リーグ戦の流経大、"外国人パワー"の大東大などがつづいている構図か。

 今季の大学ラグビーの特徴としては、早稲田、慶応などほとんどの大学でストレングス強化の専門コーチを付け、フィジカルアップを図っていることである。これは帝京と戦う際、戦法、戦術はともかく、まずは接点である程度戦えないとラグビーは成立しないという反省に立っているからだろう。

この日、慶応は成蹊大に大勝し、2連勝とした。目標は当然、大学日本一である。「打倒!帝京」の道筋を聞かれると、金沢篤ヘッドコーチはこう言った。

「自分たちのスタイルを出して、ディフェンスで相手にプレッシャーを与えることができるか。まずはフィジカルでどれだけ対抗するか、上回れるか。プラス運動量でチャレンジしていきます」

 大学8連覇に向けて帝京が走るのか。それとも、他大学が連覇にストップをかけるのか。綿密な準備とハードワーク。その積み重ねと激しい闘いが、大学ラグビーのレベルを押し上げていくことになる。

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