初五輪でベスト4の快挙。
彼らは日本セブンズの進化を証明してみせた

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by JMPA

 ただ、初代オリンピック王者となったフィジーや、3位決定戦の南アフリカとの試合では、まだまだ差があることも実感した。個々のフィジカルやスピードは、引き続き強化していかなくてはならない。

 2020年の東京オリンピックでは、メダルの期待もより大きくなるだろう。瀬川HCは、「目先のトーナメントにこだわらず、15人制と7人制で区分けをしながら強化していかないといけない」と提言しつつ、「ラグビーの素晴らしさを多くのみなさんに知ってもらうことは、ラグビーに関わる人間としては誇らしい」と胸を張った。

 また、キャプテンとしてチームを率いた桑水流も、「ニュージーランド戦に勝利して、今までやったことが間違っていなかったと思いました。一戦一戦、チームとしての力、ひとりひとりのプレーの力強さが増した大会だった」と述べ、日本ラグビーの成長を振り返る。

 銅メダルこそ獲得できなかったが、準決勝進出は期待以上の成績だ。選手たちには、堂々と帰国してほしい。初の正式種目となった今大会は、ほとんど勝ったことのない強豪国に勝利し、日本のセブンズの進化を証明してみせたオリンピックとなった。

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