男子セブンズの快進撃が止まらない。
メダル獲りへ王者と激突

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by JMPA

 オールブラックスを倒した歴史的勝利から一夜明けても、日本ラグビーの勢いは止まらなかった。

 8月10日、男子7人制ラグビー(セブンズ)は2日目を迎えた。予選プールCの日本は、前日に優勝候補の一角「オールブラックス」ことニュージーランドを14―12で下し、イギリスには19-21の惜敗で1勝1敗。12チーム中8チームが勝ち上がる決勝トーナメント進出を確実にするためには、最終戦のケニアに何としても勝ちたいところだった。

後藤輝也の逆転トライでフランスを破った日本代表セブンズ後藤輝也の逆転トライでフランスを破った日本代表セブンズ しかし、ケニアも決して弱い相手ではない。個々のランナーの能力が高く、4月のワールドシリーズ・シンガポール大会で初優勝し、総合順位は7位(日本は15位)。ただ、過去には日本が勝利したこともある相手だけに、前日のような試合運びをすれば勝利できるのでは、という期待もあった。

 日本は前日のイギリス戦で開始早々に2トライを奪われたため、瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は試合の入り方を大事にしてケニア戦に臨んだ。前半2分、ボールを動かしていくなかで羽野一志が相手のタックルをかわし、そのままトライを挙げて見事に7-0と先制する。その後は、調子のよかったアタックで軽いプレーが見られ、ミスや反則も目立ち始めて7-7の同点に。しかしロスタイム、レメキ ロマノ ラヴァがトライを挙げてふたたびリードし、14-7で前半を終えた。

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