五郎丸歩が移籍する「トゥーロン」、
そして仏リーグ「トップ14」とは?

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 6月8日、ラグビー日本代表FB(フルバック)の五郎丸歩が、来シーズンよりフランス1部リーグ「トップ14」の強豪・RCトゥーロン(以下:トゥーロン)でプレーすることが決まった。そして21日、メディカルチェックのためにトゥーロンを訪れた五郎丸は、本拠地スタッド・フェリックス・マヨルで記者会見を行ない、「キックを期待されているので、しっかり結果を出したい」と抱負を語った。

トゥーロンの本拠地で入団会見を行なった五郎丸歩トゥーロンの本拠地で入団会見を行なった五郎丸歩 まず、五郎丸が新たに挑戦するフランス1部リーグ「トップ14」について説明しよう。近年、フランスではラグビー熱が非常に高く、サッカーと人気を二分している。そんな国内において、トップ14は世界的に見てもっとも成功しているプロラグビーリーグである。2014-2015シーズンは計187試合で270万1616人を動員し、1試合の平均観客数は1万4447人。2015年にトップ14のチーム「ラシン92」に加入したニュージーランド代表SO(スタンドオフ)ダン・カーターの年俸は約2億5000万円で、ラグビーの世界最高年俸である。

 フランスで国内リーグが発足したのは、1世紀以上前の1892年と古い。その後、紆余曲折を経て、2005年からトップ14という名称になり、14チームで争われるようになった。2004年以前のフランス1部リーグでは2002年に斉藤祐也(USコロミエ)がプレーしたが、トップ14に参戦する日本人選手は五郎丸が初めてとなる(トンガ出身の元日本代表WTBクリスチャン・ロアマヌは2009年~2012年にトゥーロン在籍)。

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