2016.02.15

日本ラグビーの未来を担うサンウルブズ。どこまで世界と戦えるか

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu  志賀由佳●写真 photo by Shiga Yuka

 やはり外国人選手はプロである。こういった試合で自分を懸命にアピールする。むろん、日本人とて、体を張った。37歳、百戦錬磨のロック大野均は珍しく、試合前、ナーバスになったという。

「サンウルブズって新しいチームで、まだ歴史がないじゃないですか。だから、今日の試合って大事だなって。開幕までこの1試合だけ。だから1選手として、(レギュラー)ジャージをつかむため、アピールするしかないと思っていました」

 選手との契約問題などチーム編成に苦労しながらも、ようやくサンウルブズが動き出した。結局、52-24の勝利だった。相手チームの戦力を考えると、スコアにはさほど意味はない。サンウルブズのマーク・ハメットヘッドコーチ(HC)は「何より、やっと開始できたことをうれしく思います」と言いながらも、本音を漏らした。

「できれば、(開幕までの)準備期間としては5、6週間、スーパーラグビーと同じクオリティの実戦が2試合は必要でしょう。これから、フィジカル面をアップするため、コンタクト練習、ライブ形式の練習を多く入れていきたいと思います」

 課題でいえば、連係の薄さはともかく、セットプレーのスクラムが不安定だった。8人で組む練習が少なかったのだろうが、それでもモロ過ぎる。この相手に何度もコラプシング(スクラムを故意に崩す反則)を取られるとは。「スクラムの安定」なくして、日本のリズムは生まれない。

 今季のスーパーラグビーには、南アフリカ、ニュージーランド、豪州などの強豪18チームが参加する。他チームはすべてプロ選手で固める。相手チームはどこも、体が大きく、フィジカル、スピードに長けている。コンタクトエリア、ディフェンスでの圧力もこの日の試合とは段違いとなるだろう。まずはフィジカル面で、ある程度、対抗できないと話にならない。