【ラグビー】トップリーグ4強決定。五郎丸ヤマハ、初戴冠はあるか (3ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 清宮監督の采配や選手起用も勝敗に大きな影響を与えることは間違いない。「昨年度の雪辱を果たせるように一つずつ勝っていきたい」と指揮官が言うように、ヤマハ発動機は東芝を破って、昨シーズンに続いて決勝に進出することができるか。

 準決勝のもう1試合は、3連覇を狙うパナソニックワイルドナイツと、2003年度のトップリーグ開幕シーズン以来の優勝を狙う神戸製鋼コベルコスティーラーズが対戦する。

 パナソニックは、“名将”ロビー・ディーンズ監督が「選手たちは自分たちの役割とゲームプランを理解していました」と手放しで褒めたように、1回戦はキヤノンイーグルスに46-6で快勝した。特に組織ディフェンスと1対1のタックルは今シーズン最高の出来で、相手をノートライに抑えた。

 ウイング(WTB)山田章仁こそケガのために試合のメンバーから外れたが、ワールドカップに出場した日本代表のメンバーがHO堀江翔太キャプテンを筆頭に、PR稲垣啓太、NO8ホラニ龍コリニアシ、スクラムハーフ(SH)田中史朗と4人いて、さらに南アフリカ代表のCTBのJP・ピーターセンがおり、16チーム中、唯一の負けなし(7勝1分)できているチームを支えている。

 一方の神戸製鋼コベルコスティーラーズも今シーズンから新しく指揮官になった南アフリカ出身のアリスター・クッツェー ヘッドコーチ(HC)のもと、好調を維持している。

 HO木津武士がケガのため1回戦に出場できなかったが、PR山下裕史、LO伊藤鐘史、CTBクレイグ・ウィングは先発で勝利に貢献した。他にも、身長208cmの元南アフリカ代表のアンドリース・ベッカーは、本来はLOだがリーグ戦に続き、再びFLとして先発して存在感を見せており、特にゴール前のモールは相手にとって脅威となろう。

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