エディー・ジョーンズHCの後任へ。ラグビー指揮官候補2人の経歴と評判 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 2014年10月末、ジョセフはブラウンとともに、宮崎で行なわれていた日本代表合宿の視察にも訪れていた。関係者によると、細かいテクニックや戦術の指導に優れたというタイプではなく、チームを鼓舞し、まとめることに長けたコーチであるようだ。現にSH田中は昨年、初優勝した後に「ジェイミー(ジョセフ)という熱い指揮官がチームをまとめてくれました」と指揮官を称えていた。W杯を指揮した経験こそないが、選手としては2度出場しているし、指導者歴は豊富だ。また、日本語も堪能で知日家である点は有利に働くだろう。2019年W杯に向けての強化担当者の1人、薫田氏とはまさしく「同じ釜の飯を食った仲」であることも心強い。

 いずれにせよ、ジョーンズHC時代のオーストラリア路線から一転、2007年、2011年ワールドカップを率いたジョン・カーワン時代のように、サンウルブズと日本代表はハメット‐ジョセフのニュージーランドラインとなると思われる。スーパーラグビーの初戦は来年の2月27日、日本代表の初戦は来年6月となる見込みだ。ラグビーへの注目度は4年前と比較にならない。新指揮官は大きな期待がかけられると同時に、厳しい視線にさらされることになるだろう。

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