【ラグビーW杯】決勝トーナメント開幕。因縁の対決を制するのは? (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 2007年のフランス大会、両者は今大会と同じ準々決勝で、しかも同じ会場(ミレニアム・スタジアム)で対戦した。このときは、「レ・ブル(フランス語で青)」の愛称を持つフランス代表が青のジャージでないセカンドジャージを忘れたという理由で、ニュージーランド代表は黒ジャージの「オールブラックス」でなく、グレーのジャージを着てプレーしなければならなくなった。

 さらにニュージーランド代表がハカを踊るとき、フランス代表たちは全員で肩を組み、ハーフウェーラインのギリギリまで前進して相手を威嚇。試合前から一触即発のムードとなった。結果、勝利を収めたのはフランス代表。ニュージーランド代表はミスを連発し、18-20でW杯から去っていった。

 今大会の準々決勝に話を戻そう。

 フランス代表は予選プールの最終戦でアイルランド代表に敗れたものの、常にレベルの高い試合を継続しており、準々決勝も不安なく試合に入ることができるだろう。2007年大会を経験しているFL(フランカー)ティエリー・デュソトワール主将、SO(スタンドオフ)フレデリック・ミシャラクは好調で、悲願のW杯初優勝に向けて意気込みも十分。前回大会決勝のリベンジに燃えており、ニュージーランド代表戦への集中力は極めて高い。

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