【ラグビーW杯】大一番スコットランド戦。日本の勝利のカギは? (2ページ目)

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 リザーブは、フォワード(FW)選手が8人中6人を占めた。それだけ体のぶつかり合いが激しくなると予想しているのだろう。スコットランドはFWが207センチのロック、リッチー・グレイら大型。まずは基本のスクラム、ラインアウトのセットプレーが焦点となる。

 稲垣は右手中指の骨折を押しての出場となる。ふだん国内でも中3日の試合などないのだから、疲れているのは当たり前である。おそらく、序盤、スコットランドはそこを突いてくるだろう。稲垣は「先手必勝」を口にする。

「前半30分で勝負の流れは決まる。特にキックオフやスクラムなどのファーストプレーで自分たちのペースに乗りたい」

 コンタクトプレーでいえば、ブレイクダウン(タックル後のボール争奪戦)がカギを握る。初戦では南アはさほどファイトしてこなかった。だが、スコットランドは日本の速いテンポを遅らせるため、ここで激しくボールに絡んでくるだろう。なかでもフランカーのジョン・ハーディーはうるさい。リーチ主将はブレイクダウンを勝負のポイントに挙げ、「ボールキャリアとスピードで勝負」と言い切った。

 さらに相手のパワフルなモール攻撃をどう防ぐか。スコットランドにモールを作られたら、対処のしようがないので、日本としては作られる前に入って相手をつぶすしかあるまい。「低さ」と「結束」がキーワードである。

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