【ラグビーW杯】いざ初戦。ジャパンがビッグ・サプライズを起こす (3ページ目)

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

「試合前、僕の画用紙は真っ白でいたい。過剰な意識はない。(相手の)情報はありますけど、そこに変な色を塗らずに、自分が描きたい絵を描きたいのです」

 山田にとって好材料なのは、スタジアムのピッチが天然芝と人工芝を混合した「ハイブリッド芝」であること。「走りやすいから」と歓迎する。トライゲッターで大事なことは、序盤でトライを取って乗ること。

「逆に嫌なのが、トライを取れずになかなか乗れないことです。(ハバナも)人間ですから、試合に80%~90%しか出せないときもある。その時、僕が100%の力を出せば、試合はおもしろくなります」
 
 この3年半はW杯のため、特に初戦の南ア戦のために準備がなされてきたと言ってよい。日本の過去7大会のW杯通算戦績は1勝2分け21敗。大野が密集で南ア選手に突き刺さり、山田がピッチを走り回れば、24年ぶりの勝利はともかく、世界のラグビーファンを驚かすことになる。

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