【ラグビー】W杯まで50日。勝利へ問われるジャパンの修正能力 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●文&写真 text & photo by Saito Kenji

 一方でジョーンズHCは「スクラム、ラインアウトはともに成功率は100%、ボールポゼッションも64%、ゲインラインも85%は超えていた。前半の(3トライを許した)10分間以外はディフェンスも良かった。それでも勝てなかった原因、解決法を探さないといけない。BKの平均体重は9キロ差があった。バックスラインにバックロー(FL、NO8のこと)の選手を入れないといけないかもしれない。(W杯に向けて)いろいろ発見できた試合だった」と振り返った。

 この試合がW杯でなくて良かった、と言えよう。この負けから何を学び、次にどう修正するか―― 選手はミスを限りなくゼロに近づけ、リーダー陣を中心に試合の中での修正能力を高める必要があろう。指揮官は大きな変更は難しいものの、戦略、戦術をどう駆使するか、もっと的確に落とし込むことが問われている。決してラクな宿題でないが、この4年間で数々の歴史を塗り替え、築き上げてきた「エディー・ジャパン」。その自信を礎(いしずえ)に反発力を見せつけてほしい。

 9月19日に初戦を迎えるW杯本番まで日本代表は、8月3日のPNCのトンガ戦(カナダ・バーナビ-)、そして帰国して、15日(東京・秩父宮)で世界選抜戦、22日(福岡・レベスタ)と29日(東京・秩父宮)にウルグアイ代表と2度戦い、9月1日に渡英して、5日にグルジア代表戦(イングランド・グロスター)と計5試合を残す。6月の「過酷な練習」を経験してきたBK陣の奮起に大いに期待しつつ、チーム力を向上させることが9月の歓喜につながっていく。

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