【ラグビー】清宮克幸が語る「W杯でジャパンが勝つためにすべきこと」

  • 斉藤健仁●文 text by Saito Kenji
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

――それでは、清宮監督は今の日本代表をどのように見ていますか?

清宮 6月の合宿では1週間ごとにワールドカップで対戦する相手を想定して、練習していたようですが、ジョーンズHCはそういうところは長(た)けている。取り組んだことはきっちりと結果を出すことができるでしょう。

――ボールをキープし続けてアタックすることだけでなく、春シーズンからは日本代表はワールドカップを想定して、キックを蹴るようになってきました。

清宮 ちょっと古いラグビーをしていたので、それをモダンにしようとした結果じゃないかと。自分たちがやってきたことに良い面でも悪い面でも慣れが生じたのでしょう。戦術的な部分でいくと、15人の選手がコンパクトにまとまってポジショニングを取るのが「ジャパン・ウェイ」です。そこからキックを使うということになると両端にいる11番と14番(ウィング)らの位置が変わってきて、今までの「ジャパン・ウェイ」が破綻してしまう。得るものもあれば、失うものもあるわけです。
 そこで、自分たちのスタイルを失ってしまうことが怖い。相手によってはゲームプランを変える準備をしているようですが、それが迷いにならないかは心配ですね。

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