【ラグビー】大畑大介が語るW杯「希望を込めて、日本は3勝2敗」 (5ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • 石山慎治●写真 photo by Ishiyama Shinji

――日本の成績はどうなりそうでしょうか? 星勘定は?

大畑 希望的な部分を含めて、3勝2敗ですね。正直、南アに勝つのは厳しいと思う。でも戦い切ってほしい。もし敗れたとしても、やり切ったという顔を見せてほしい。初戦のカギは先手です。相手に合わせるのではなく、自分たちが持っているものをどれだけ出せるか。常にプレッシャーをかけていくことです。逆にスクラムでプレッシャーをかけられたらダメです。自分たちが信じているスクラムで力を出せたら、精神的な部分で上回れると思います。その勢いで、スコットランド、サモア、アメリカに勝って、3勝1敗で決勝トーナメントにいってほしい。そこまでいけば、準々決勝はもう負けても、十分な結果だと思います。

――南ア戦と次のスコットランド戦は中3日です。どう見ますか。

大畑 ハンパなく、きついでしょ。2003年W杯は全試合出場したんですが、試合をするたびに間が中5日、中4日、中3日と短くなっていった。もうきつくてきつくて。でも、今回の中3日は序盤だからまだいい。全然、がんばれる。この最初の2試合(南ア戦とスコットランド戦)にすべてがかかっている。正直、サモアに勝つより、スコットランドに勝ってくれるほうがうれしい。W杯で勝って初めて、日本の力がホンモノだと言われるんです。
(後編に続く)

【profile】
大畑大介(おおはた・だいすけ)
1975年11月11日、大阪府生まれ。東海大付仰星高―京産大でバックス(BK)としてプレーし、神戸製鋼に進んだ。海外のクラブにも挑戦。日本代表キャップは58で、テストマッチでのトライは世界最多記録の「69」をマーク。W杯には1999年、2003年大会の全試合に出場。2010年に現役引退。2019年W杯のアンバサダーを務めるほか、メディアでも「日本ラグビーの顔」として活躍している。

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