【ラグビー】ヒーナン ダニエルが語る「桜のジャージ」への想い (4ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 ヒーナン自身、五輪だけでなくワールドカップも視野に入れている。「今はセブンズを楽しんでいるから、まずは目前のワールドシリーズを頑張りたい。ただ、セブンズだけでも十分だけど、できれば秋に開催されるワールドカップに出場できるチャンスがあれば嬉しい。ワールドカップも年齢的には最後のチャンスだから」

 もちろん、オーストラリア代表を率いたこともある日本代表のエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)も、そのことは十分に承知している。

「2003年にヒーナンをワラビーズ(オーストラリア代表の愛称)に呼んだのは私です。彼の能力は分かっている。15人制日本代表の資格を取ったら、その時に招集するか考えます。ただ、7人制代表チームが彼を離さないかもしれない。彼は今、7人制日本代表の中で一番良い選手ですから」

 8年間もパナソニックの練習場がある群馬県太田市に住み続け、日本を好きになったヒーナンは、「日本のために戦う姿を応援してほしい」と語る。ただ、「歳を取ると、チャレンジする機会は少なくなります。今、できることに取り組みたい」という33歳の彼に、トップレベルでプレイできる残された時間は長くない。数多くの国際大会に出て、自分のパフォーマンスを披露したいと思うのは、アスリートの本能だろう。

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