【ラグビー】ヒーナン ダニエルが語る「桜のジャージ」への想い (3ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 ただ、セブンズ日本代表はワールドシリーズ5大会連続で15位タイの最下位に沈んでいる。今シーズンも残り4戦あるが、コアチーム(シリーズ全戦に出場するチーム)から自動降格する危機を迎えている。リオデジャネイロ五輪のアジア予選は今年11月に開催される予定だが、今後の強化の意味を考えると、残留するためには3月27日~29日の「香港セブンズ」(※)、そして4月4日~5日に秩父宮ラグビー場で行なわれる「東京セブンズ」で大きくポイントを稼ぐことが必須だろう。

※香港セブンズでは予選リーグでフランス、南アフリカ、アルゼンチンと戦い、その後に決勝トーナメント。

「もう若くないので、もっとトレーニングしないとね。今はコーチと仲間と香港で戦うことに集中している」と語るヒーナン。「香港は暑いからね!」とトレードマークだった長髪を短くカットし、自身2戦目のワールドシリーズとなる香港セブンズに向けて旅路に就いた。

 ただ、ヒーナンのトライは、セブンズだけにとどまらない――。

 昨年、IRB(国際ラグビー評議会/現ワールドラグビー)は、「日本の国籍を取得した上で、セブンズのワールドシリーズに4大会以上(※)、もしくは五輪予選に半分以上出場すれば、他国の15人制の代表経験があっても15人制の日本代表になれる」と規定を変更した。つまり、ヒーナンは今秋、イングランドで開かれるワールドカップにも日本代表として出場できる可能性が出てきた……というわけだ。

※すでにアメリカ大会に出場しているヒーナンは、残るワールドシリーズの香港大会、日本大会、スコットランド大会、イングランド大会のうち3大会に出場すれば条件を満たす。

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