【ラグビー】リオ五輪に向けて、男女とも弾みのメダル

  • 松瀬 学●取材・文 text by Matsuse Manabu
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

 今回、リーチがメンバー入りした意味は大きい。7人制と15人制の垣根が溶けていくことをアピールできた。トライとシンビン。リーチは「全部、経験できた」と苦笑する。

「金メダルをもらえることは、すごくうれしい。帰国したら、しばらくは15人制に集中する。でも、オリンピックには出たい」

 男子の日本代表は休む間もなく、世界の強豪とぶつかるワールドシリーズ(※)に参戦する。瀬川HCは気を引き締める。
※10月11、12日 オーストラリア・ゴールドコーストで開催。日本は、サモア、ニュージーランド、フランスと対戦する

「この勝ちは大きい。でも、ここで満足はしてはいけない。勝ちはしたけど、各国も強化している。もっと、もっと7人制を強くしていかないといけない」

 課題は多々ある。何より、ケガ人が出てもチーム力が落ちないよう、代表の選手層を分厚くすることである。日本協会の矢部達三専務理事は言った。

「いまやセブンズが15人制と変わらないくらい大切になってきている。協会というより、ラグビー界全体でセブンズをやっていかないといけない。その成果が徐々に出始めてきているようだ」

 リオ五輪のアジア予選まであと1年。このメダルを弾みとし、セブンズの支援体制の拡充と強化のスピードアップを図っていかなければならない。

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