【高校ラグビー】波乱の予感。群雄割拠の花園を制するのは? (2ページ目)

  • 斉藤健仁●文&写真 text & photo by Saito Kenji

 一方、選抜大会準優勝の東海大仰星だが、春の近畿大会では大阪桐蔭に勝利して優勝するなど実力は互角。NO8の野中翔平、SOの山田一平、FBの野口竜司の3人は1年の時に花園の決勝の舞台を踏んでおり経験は豊富。しかも、昨年度の花園出場を逃しただけに最終学年となった今年は期するものがある。

 もうひとつのAシード校・桐蔭学園は、選抜大会の準々決勝で東海大仰星に26-33と惜敗したが、PRの堀越康介、SOの横山陽介をはじめ、高校日本代表候補8人を擁するなど能力の高い選手が揃う。初優勝した2010年度は東福岡と引き分け同時優勝だっただけに、今回、初の単独優勝を狙う。

またBシードには、東福岡、長崎南山(長崎)、大阪朝鮮、天理、報徳学園(兵庫)の西の5校と、秋田工(秋田)、茗渓学園(茨城)、流通経済大柏(千葉)、目黒学院(東京)、日川(山梨)の東の5校が名を連ねた。

 2011年度に史上5校目の花園3連覇を達成した東福岡は、今年度の九州大会を制するなど着実にチーム力をアップさせており、花園での復権を目指す。また、フィジカルの強さを武器に選抜大会ベスト4の大阪朝鮮、U19代表&日本代表合宿にも参加している超高校級CTBの梶村祐介を擁する報徳学園、昨年度の準優勝校・御所実を破って出場する天理の実力も侮れない。

 東のBシードは、トンガ人留学生ふたりを擁して22年ぶりに花園に出場する目黒学院、19年連続で花園出場を果たした流通経済大柏、4年前に第1回全国中学ラグビー大会で優勝した秋田北中のメンバーが揃う秋田工なども、虎視眈々と上位進出を狙う。

 そして今大会のもうひとつの注目が、ノーシード校がシード校を破る「シードバック」が起きるのかということだ。

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