「東京五輪世代」は逸材揃い。大学ラグビーを見に行こう! (2ページ目)

  • 松瀬学●取材・文 text by Matsuse Manabu photo by Saito Ryutaro,Tsukida Jun/AFLO SPORT

 この日は、気負いからか、信じられないようなノックオン、ハンドリングミスを犯した。「ちょっと落ちつけてなかったかな......。高いレベルを経験させてもらっているので、精神的にもプレイの面でもチームを引っ張っていかないといけない立場なのに......」と反省する。

筑波大のエースWTB福岡堅樹も、日本でのW杯と東京五輪を目指す期待の若手だ筑波大のエースWTB福岡堅樹も、日本でのW杯と東京五輪を目指す期待の若手だ 確かにスピードは文句なしだ。足腰も強い。スペースのある場面でボールをもらえれば、大幅ゲインをやってのける。この日も1トライ。だが、もうひとつ決定力に欠けた。相手が強くなれば、当然マークはきつくなる。世界レベルを目指すなら、ボールが来ないときでもどう勝利に貢献するか、である。

 ただ、福岡本人はそのことを分かっている。「そうなんです。もっとボールに絡む工夫をしないといけない。もっと積極的にブラインドからでもアタックに参加しないといけない」と言い、こう続けた。「東京五輪は是非、出たい。そういう気持ちが強くなってきています」。

 筑波大バックスは才能ある選手の宝庫である。ほろ苦いデビュー戦となった1年生SOの山沢拓也(176cm、86kg)は体の強さとヒラメキがある。この日は序盤のミスでプレイがやや消極的になった。

 4年生のSH内田啓介(179cm、86kg)はサイズだけでなく、パスの長さ、キックが魅力。ただもっと前を見て、自分でボールを持って相手にプレッシャーをかけられるようになれば、もっといい選手になるだろう。

 早大では、やはり3年生の布巻峻介(178cm、94kg)に目がいく。今季はCTBからフランカーに転向した。タックルはいいし、下のボールに強い。なんと言っても、ラグビーをよく理解している。19年W杯と20年東京五輪の話題を振れば、「もちろん、そこが目標です」と言い切った。

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