プロ野球選手からアメフト選手へ転身。元ベイスターズ石川雄洋「憧れのイメージがずっとあった」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by 日刊スポーツ/アフロ

「横浜高校にアメフト部があって、僕の同級生がプレーしていて、試合を初めて見に行った時、かっこいいなって思って、憧れのイメージがずっとあったんです。プロ野球に入ってからもアメリカのNFLはよく見ていました。自主トレでよくアメリカに行っていたんですけど、そのジムにNFLのアメフトの選手が来ていたんです。トレーニングを間近で見る機会もありましたし、やっぱりすごくかっこいいんですよ。そこで影響を受けた部分もあったと思います」

 6月にノジマ相模原ライズに入団し、下旬にチームに合流した。

 それから2か月ちょっとでXリーグの開幕ゲームにワイドレシーバーとして出場。すると24ヤードのパスをキャッチし、それが終了間際のタッチダウンにつながった。デビュー戦で見せた「ナイスプレー」だったが、ロングパスをキャッチするのは、野球の経験が活きたという。

「ロングパスは野球でいうフライを取る感覚に似ているので、落下点にすばやく入るのにすごく役立っています。逆に近い距離だと速いパスが振り向きざまに飛んでくるので、そのほうがキャッチするのが難しいですね」

 キャッチをする際、つい野球をやっていた時のクセが出ることもある。

「グローブではなく、自分の手でキャッチをしないといけないので、最初はなかなか慣れなかったですね。あと、野球では左手にグローブをつけてボールを取っていたので、ボールを取る際、左手が先に出てしまうことがあるんです。コーチには両手でしっかり取るようにと言われて、意識はしているんですが、クセなのか、左手が先に出てしまって......。まだ、基本もしみついていないですが、これから頑張っていくしかないと思っています」

 ゲームに出て、戦うために体も整えている。プロ野球時代は、77キロがベストウエイトだったが、今は81キロまで増えた。コンタクトスポーツゆえに筋肉の鎧は欠かせず、最終的には約10キロ、約87キロぐらいまで増やしていきたいと言う。

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