NFL史上最高QBブレイディ電撃移籍。ペイトリオッツを離れた真相は? (5ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO


「トムが(ブレッドソー)に先発の座を明け渡すはずはないと思ったよ」

 アーロン・シェーは「ブレイディ6」のなかで、そう回顧している。ミシガン大学時代のチームメイトで、自身もTE(タイトエンド)としてNFLでプレーしたシェーは、ブレイディの類まれな闘争心を知っている。

 シェーは正しかった。ブレッドソーはプレーオフ期間中に戦列へと復帰したが、ベリチックHCはブレイディを先発に据え続け、同年スーパーボウルを制覇した。24歳という年齢は、スーパーボウル優勝QBとしては当時史上最年少だった。

 そして2年後、さらにその翌年と、ブレイディは早くも3つのビンス・ロンバルディ・トロフィー(スーパーボウル優勝杯)を手にする。2007年シーズンにはシーズン全勝という、16試合制となってからは初の偉業を達成(スーパーボウルは敗退)。同年には当時のシーズン記録となる50パスTDをマークしている。

 30代になっても勢いは変わらず、さらに5度のスーパーボウル進出を果たし、そのうち3度優勝。2018年シーズンに6度目の優勝を果たした時、ブレイディは41歳でQB最年長記録も作った。

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