Tリーグ優勝争い展望。東京五輪内定組の存在が勝負のカギを握る (2ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • photo by AFLO

 とはいえ、1位通過を決めた初代女王の日本生命は、チームマッチ数21試合中14勝7敗で勝点51、前年度よりも1勝上回る成績を残した。

 戦力としては、東京五輪代表「3枠目」を勝ち取った平野美宇、ファイナルでの2勝を含め1年目13勝無敗で初代MVPを獲得した早田ひなの2枚看板に加え、世界ランキング16位の田志希(チョン・ジヒ/韓国)、同26位の陳思羽(チェン・ズーユ/タイペイ)という世界ランカーが名を連ねていた。

 とくにチームを支えたのは、女子シングルス14勝7敗で最多勝に輝いた森さくらだ。国際大会への出場でチームに帯同できる時間が少なかったメンバーがいるなか、エースとしてファイナル進出に導いた。さらに女子ダブルスで勝率1位となった前田美優の活躍も、今シーズンの好成績の大きな原動力になっていたのは間違いないだろう。

 その日本生命に立ち向かう木下アビエルは、2位通過を決めたものの、初年度の18勝3敗という圧倒的な結果に対し、今シーズンは13勝8敗と大きく成績を落とした。

 シングルスで袁が抜けたことに加え、石川佳純の出場試合が減り、女子ダブルスの長﨑美柚/木原美悠ペアが昨シーズンより勝利数を落としたことが影響したと言える。

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