美咲、政崇、美月。森薗家はあの日以来の衝撃をTリーグで残せるか (5ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • 千葉格、西村尚己●写真 photo by Chiba Itaru,Naoki/AFLO SPORT

 Tリーグの見どころのひとつは、こうした従妹対決や兄弟対決が見られることだ。ファンやメディアは楽しみにしているが、美咲は「やりたくない」という。

「私は、やりたいって思わない。美月は従妹ですけど、私が上なのでやりたくないですよ。全国のお姉ちゃんに聞いてもらえるとわかると思います(苦笑)。まぁ、対決になったら意識し過ぎてしまうとよくないので、顔を見ないで集中してやるしかない。でも、嫌ですね」

 美咲は、眉間にしわを寄せて、そう言った。

 美咲の所属する名古屋は、ルーマニア、韓国、台湾、日本と多国籍な編成になっている。試合を盛り上げるためには日本人選手の活躍が不可欠だ。

「Tリーグは団体戦なのでチームとしては優勝を目指してやっていきます。個人としてはできるだけ多くの試合に出て、勝ちたいですね。最後は優勝して、会社をやめてこっちに来てよかったと思えるようにしたいと思っています」

 森薗家の対決が最初に見られる可能性があるのが、10月27日だ。その前日、政崇は琉球アスティーダとの初戦を迎える。初戦で政崇が活躍し、その流れで美咲と美月がすごい試合を見せることができれば、3人が同時に決勝進出を果たした平成26年度の全日本以来の"衝撃"を、森薗家が見せつける瞬間がやってくる。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る