卓球Tリーグ開幕へ意気込む吉村真晴「MVPが水谷や張本じゃ面白くない」 (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

 Tリーグが開幕後、リーグ戦に加え、ワールドツアーもある。日本も含め海外でも遠征の時は、試合と試合の合間などけっこう時間があるケースが多い。その時間をどうのように過ごしているのだろうか。

―― 遠征や合宿の自由時間の過ごし方は?

「試合期間中は対戦相手のビデオを見ていますし、ない場合は携帯でゲームをしたり、ワンオクを聴いたりしていますね。基本的にインドア派なので部屋でのんびりしています。ルーティンですか? とくにないですが、試合に入る時はあえてテンションを上げるような曲を聴いています。自分は声を出して、気分を上げて試合に入った方が、調子がいいんで、そこは意識していますね」

―― 連戦や遠征などが多いなか、自分の支えになっているのは何ですか?

「家族ですね。奥さんは僕が海外や国内の遠征が多いことを理解してくれて、子どもの面倒をみてくれていますし、普段からコンディションを支えてもらっています。自分がこうして戦えているのは間違いなく奥さんのおかげ。子どもは、家に帰って『パパ』って走って自分のところに来てくれると、本当に癒されますね。辛い時、苦しい時、子どもの笑顔が僕を元気づけてくれるんで、ほんと家族は自分にとって大きな存在です」

 Tリーグが始まると選手は大きな注目を浴びるだろう。一方で選手は、プロとしてのプレーや言動で自らの価値を高めていくことが要求される。その意識が選手を本物のプロへと昇華させる。それを選手ひとりひとりが実現すること。それが卓球を野球やサッカーと並ぶメジャースポーツへと押し上げていく原動力になる。

―― Tリーグは選手の価値を高め、卓球をメジャーにする大きなチャンスになりますね。

「そうですね。卓球という競技の知名度をもっともっと高めていきたいですし、"吉村真晴"のブランド力を高めていきたい。イチローさんとか、福原愛さんとか、誰もが知っている選手、ビッグスターと呼ばれる選手が生まれてほしいなと思いますし、自分もそうなりたいなと思っています。人気や知名度が低いスポーツは、ひとりのスーパースターが誕生することによって大きく変わり、メジャーになっていきますからね」

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