パスより走れ。今季スーパーボウル進出のカギを握る「怪物RB」たち (4ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 一方、ナショナル・フットボール・カンファレンス(NFC)では、フィラデルフィア・イーグルス(13勝3敗)が第1シードを獲得した。しかし、レギュラーシーズン第14週にエースQBのカーソン・ウェンツが故障して今季絶望となり、プレーオフの勝ち上がり予想は一気に難しくなった。よって、NFCはプレーオフ出場6チームすべてにスーパーボウル進出のチャンスがある、と言っても過言ではない。

 そのなかでもっとも注目したいのは、ロサンゼルス・ラムズ(第3シード/11勝5敗)のRBトッド・ガーリーだ。でかく、速く、そしてうまい。

 特筆すべきはその突進力で、相手ディフェンダーが体当たりしてもすぐには倒れず、並のRBよりもさらに数ヤードを稼いでしまう。今季はランでリーグ2位の1305ヤード、レシーブでもチーム2位の788ヤードを記録し、トータルではリーグ首位の2093ヤードを叩き出している。

 ラムズは昨季4勝から今季11勝と、大きく飛躍して周囲を驚かせた。その強さの要因は、今季リーグナンバー1の得点力(1試合平均29.9得点)にあるだろう。31歳でヘッドコーチに就任したショーン・マクベイの手腕や、昨季ドラフト全体1位指名のQBジャレッド・ゴフの活躍もあるが、ガーリーというリーグ屈指のランナーがいなければここまでの成績は残せなかったはずだ。ペイトリオッツQBトム・ブレイディがMVP最有力候補とされるものの、ガーリーも得票数で上位につけることは間違いない。

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