パスより走れ。今季スーパーボウル進出のカギを握る「怪物RB」たち (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 大学時代からエリートランナーとして知られたフォーネットの魅力は、パワーとスピードを兼備している点だろう。プロ1年目ながら、早くもリーグトップクラスの"コンプリートバック"と評されている。また、レシーバーとしても302ヤードを獲得しており、さらには自らボールに触らないシーンでも相手ディフェンスのブリッツ(※)に対して身体を張るなど、さまざまな場面で献身的な働きを見せていた。フォーネットを中心とするランオフェンスがプレーオフでどう活かされるのか、実に興味深い。

※ブリッツ=ディフェンスライン以外の選手がQBに突進してくる戦術。

 そのフォーネットと同じく、プロ1年目ながらスポットライトを浴びたのがカンザスシティ・チーフス(第4シード/10勝6敗)のRBカリーム・ハントだ。フォーネットのようなパワーはないものの、オールマイティな能力を有しており、その俊敏性を活かしてオフェンスに多彩なオプションを与えている。

 今季のラン1327ヤードはリーグ1位。つまり、プロ1年目でいきなりラッシングチャンピオンに輝いた。さらにパス捕球も秀でており、レシーブで455ヤードを獲得している。ハントが加入したおかげで、それまで保守的だと言われていたチーフスのオフェンスに爆発力が備わった。今プレーオフでもハントがキーマンとなるのは間違いないだろう。

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