伝説のQBブレイディは超絶ストイック。「寝るときは必ず20.5度」 (5ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • TOBI●撮影 photo by TOBI

「自分が27歳のときは、今ほど自分がよりよい選手になるための努力を払ってはいなかった」

 ブレイディは昔の自分をこう振り返っている。

 競技によって差はあるだろうが、アスリートにとって肉体の絶頂期は、年齢の若いころにやってくる。絶頂期を過ぎてからは、それまでに培った経験など、頭脳や精神力の部分で勝負しなくてはならない。一般的にはそう思われているだろう。

 しかしブレイディは、この概念を変えることに挑戦している。

「誰しも肉体的なピークがあって、それは若いときにくるものだ。でも、精神的なピークというものもあって、年齢を重ねればそのぶん経験を積むことになるから、それはもっと遅くにやってくる」

 ブレイディの言葉に力が入る。

「だけど僕は、肉体的なピークを遅らせて、精神的なピークと重ね合わせることができると信じている。それを成し遂げるためには、自分が何をすべきかを理解していなければならない。だからこそ僕は、どんな栄養を採るべきか、どんな飲み物を口に入れるべきか、どんなワークアウトをすべきかといった具合に、あらゆる角度からのアプローチに取り組んでいる」

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