伝説のQBブレイディは超絶ストイック。
「寝るときは必ず20.5度」

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • TOBI●撮影 photo by TOBI

 来日中に行なった筆者とのインタビューで、ブレイディはそう話した。

 ブレイティのストイックさは、本人が声高らかに喧伝しているわけではないため、知る人ぞ知る――というレベルでしか伝わってこない。だが、その徹底ぶりを知れば、舌を巻かざるを得ない。

 たとえば、彼の食生活。

 まずは、アレン・キャンベルというパーソナルシェフを雇い、徹底的に食事を管理している。口にする物の約8割は野菜で、それも土から採れるものに限っている。穀類は雑穀、魚は養殖ではない鮭が中心で、それ以外も厳選する。さらに、小麦粉などに含まれるタンパク質の一種でパンなどに使われるグルテンも完全にシャットアウトしているという(ただし、アメリカの学者のなかにはブレイディの食生活の効果に懐疑的な意見もある)。

 また、ブレイディは睡眠にもこだわる。前述のプロモーションというのも、アスリートの疲労をリカバリーする「スリープウェア」に関するものだった。このウェアにはリカバリーを促進する特殊なバイオセラミック粒子が使われているが、「この技術を日常の生活でも使えないものか」と思い、ブレイディのほうからアンダーアーマー社に話を持ちかけたのだという。

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