エース平野美宇も「返り討ち」に。卓球王国・中国の背中はまだ遠い (3ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • 中村博之/PICSPORT●写真 photo by Nakamura hiroyuki/PICSPORT

 地元開催だったアジア選手権で、準々決勝で丁寧が、準決勝で朱雨玲が、決勝で陳夢が敗れ、平野にタイトルを献上した中国は、世界選手権の直前合宿で平野対策を敢行。平野のコピー選手を用意して研究を重ねたという。まさにジャパンオープン決勝で、平野は自身のプレーが分析されていることを感じたようだ。

「相手が自分のプレーをさせないようにしてきて、崩れてしまった。これからは、どこを狙われても強い選手になりたいです」

 もっとも、「対策された」ということは、平野が中国からライバルだと認められた証(あかし)でもある。眼中になかった存在から、強く意識される存在へ――。打倒・中国への道のりは、まさにここからスタートすると言っていい。

 一方、平野が敗れた数時間前、かつてダブルスで「みうみま」としてコンビを組んでいた同じ歳の伊藤美誠も、準々決勝で姿を消した。

 初戦で韓国のヤン・ハウン(同24位)を、2回戦で中国の陳可(ランキング外)を破って迎えた準々決勝。対戦相手は、中国の次期エースと謳われる18歳の王曼昱(同41位)だった。

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