史上最高QBマニングは、
スーパーボウルで有終の美を飾れるか?

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka  photo by AFLO

 戦前の予想では、やはり「パンサーズ有利」が多数を占めている。とはいえ、勝負事に絶対はない。

 調子の上がらないマニングに代わってブロンコスの新たなウリとなっているのは、今季リーグ1位の1試合平均喪失ヤード(283.1ヤード)をマークしたディフェンス陣だ。パンサーズのオフェンスラインは強力で、ニュートンはプレーオフ2試合でわずか3度しかヒットを受けていない。だが、ブロンコスが誇るリーグ屈指のパスラッシャー、LBボン・ミラーを軸とするプレッシャーの激しい守備で勝機を見いだしたいところ。

 AFCチャンピオンシップのペイトリオッツ戦でも、ブロンコスが勝利すると予想したメディアは圧倒的に少なかった。だが、NFLで約40年ものコーチ歴を持つブロンコスの守備コーディネイター、ウェイド・フィリップスが守備戦術をガラリと変え、ペイトリオッツのQBトム・ブレイディの攻略に成功している。スーパーボウルでも予想外の戦術変更で、強敵ニュートンを潰しにかかるかもしれない。

 また、リーグ1位のディフェンス成績をマークしたチームが、過去のスーパーボウルで9勝2敗という結果を残している点も見逃せない。さらに過去8年を振り返ると、アンダードッグ(戦前予想で不利)と言われていたチームが5勝している。これらは、ブロンコスにとって心強いデータだ。

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