史上最高QBマニングは、スーパーボウルで有終の美を飾れるか? (2ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka  photo by AFLO

 今シーズンのマニングは、「ゲームマネージャー」という表現をよく用いられている。ゲームマネージャーとは、ロングパスなどでビッグプレーを決めるようなQBではなく、リスクの少ない短めのパスやランプレーを織り交ぜ、なるべく試合を壊さないようにするQBのことを指す。NFLの世界では、やや揶揄したニュアンスの表現だ。

 今年のプレーオフ2試合でマニングが残した記録は、計398ヤード・2タッチダウン。全盛期のマニングを思うと、実に控えめな数字だ。パス獲得距離でNFL歴代1位(7万1940ヤード)を誇るなど、数々の金字塔を打ち立ててきた「史上最高のQBのひとり」として君臨していた面影は、今の彼にはない。

 そんなマニングに襲い掛かるのが、今季レギュラーシーズンとプレーオフ合わせて17勝1敗という圧倒的な強さを見せるパンサーズだ。ディフェンスではテイクアウェイ(※)の回数でリーグ1位(39回)をマークし、オフェンスでは驚異的な強肩・脚力を併せ持つ26歳の怪物QBキャム・ニュートンがチームを牽引。彼以外にも、RB(ランニングバック)ジョナサン・スチュワート、TE(タイトエンド)グレッグ・オルセン、LB(ラインバッカー)ルーク・キークリー、CB(コーナーバック)ジョシュ・ノーマンなど、今年のプロボウルに選出された逸材が顔を揃えている。

※テイクアウェイ=相手側のファンブルでボールを奪ったり、パスをインターセプトして攻撃権を獲得すること。

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