【ホッケー】さくらジャパン、ライバルに完敗も手ごたえ (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 長田洋平/アフロスポーツ●写真 photo by Nagata Yohei/AFLOSPORTS

 立ち上がりから攻勢をかける韓国に対し、日本は自陣で引いて守るしかなかった。前半13分に右サイドから攻めてきた韓国のスピードについていけず、シュートをGK吉川由華が一度ははじいたものの、そのこぼれ球を拾われて先制点を奪われた。2点目は前半24分に与えたペナルティーコーナー(PC)からの強烈なシュートだった。お互いの力関係から見ても1点勝負の対決だっただけに、2失点した時点で日本の勝利は遠のいた。

 司令塔のMF中川未由希主将は「前半の立ち上がりで相手に2本のチャンスを作られて失点してしまった。日本も後半にチャンスがあったが、ぎりぎりのところで入らなかったので最後に点を取るところまではいきたかった。予想はしていたが、相手のスピードが速くて自分たちが後手に回ってしまった。監督からはPCを取られてはいけないと言われていたが、3本も与えてしまい、うち1本で得点された。ルーズボールも全部韓国に拾われたので厳しかった。

 ずっと韓国対策をやってきたが、(予想以上に)速いプレッシャーで囲まれたり、シューティングサークルで押し込む勢いに負けてしまったり、自分たちがやろうとしていたパス回しを逆にやられてしまったりした。これが実力だがけど、まだ自分たちの力を出し切れていないし、まだ終わっていない」と、試合を振り返った。

 一方、諦めない姿勢を見せて後半に反撃に転じ、「本来のプレイができていた」(ユ監督)ことは次につながるはずだ。

「試合前に選手たちには言ってあったことだったが、韓国のスピードは警戒していた。だが勢いのあった相手に対応しきれずに失点してしまった。ただ、第3、第4クオーターでは自分たちの動きができていたので良かった。おそらく準決勝の相手は中国。手ごたえはつかんだので、次戦に向けてしっかり対策を立てて頑張りたい。中国に必ず勝って、韓国との決勝でリベンジしたい」(ユ監督)

 今大会は、4カ国×2組の予選リーグ戦を行ない、各組上位2チームが準決勝に進出する。日本はリーグ戦を2位通過して29日の準決勝に臨む可能性が高い。リオ五輪出場権がかかる決勝は10月1日に行なわれる。

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