「八村二世」らの実力は? ウィンターカップからNBAを目指す198cm超えの注目高校生3人

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by JBA

【八村塁を想起させるスタイル】

 筆者は今年3月に行なわれたBリーグU15チャンピオンシップ(アースフレンズは3位となった)でウィリアムスに話を聞いている。まだ粗さはありながらも、豊かな才能を感じさせるプレーぶりもさることながら、頭のよさを感じさせる言葉の確かさにも頼もしさを感じさせられた。

 3Pラインの外でプレーすることも多かったアースフレンズ時代とは勝手が違い、明成では主にインサイドを任されているが、その役割の変化にも対応している。山﨑とともに25日の初戦で先発起用されたウィリアムスは、佐藤コーチをして「大胆」と言わしめるパフォーマンスで、15得点、22リバウンド、3ブロックと大器ぶりを見せつけた。

 出場時間も38分強とフル出場に近い時間、リバウンドで身体を張り、コートを駆け巡ったウィリアムス。「全国大会でプレーすることでアドレナリンが出たのかわからないですが、一生懸命にやることでバスケットボールもどんどん楽しくなっていった」と、若者らしい活力あふれる言葉を口にした。

 ちなみに、ウィリアムスは北海道出身だが東京足立区育ち。中学時代にあった足立区でのバスケットボールクリニックで明成の佐藤コーチから「NBAに行きたいなら明成に来い」と声をかけられたのがひとつのきっかけだったようだ。

 明成には、山﨑やもうひとりのエース格である3年のPG(ポイントガード)菅野ブルースがいるが、彼らと比べてもプレースタイルや体格は八村を想起させるところの多いウィリアムスの成長も楽しみだ。

 一方、福岡大学付属大濠高校(福岡)の1年、川島悠翔(かわしま・ゆうと)もウィリアムスと同様、早くからアメリカの大学進学を公言している有望選手だ。下級生でまだ技術的には当然、発展途上ではあるものの、身長はすでに200cmで先発メンバーの一員となっている。

 24日の1回戦、対開志国際高校(新潟)戦でもスタメン出場した川島は、20分強の出場でチーム2位の15得点を挙げ、88−64の勝利に貢献した。4本中1本成功の3Pはまだ成長の余地がかなりあるように感じられたが、一方でユーロステップからのレイアップを決めるなど、リングへアタックする力はすでにある程度通用しているように思えた。

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