渡邊雄太、ラプターズ2季目は右肩上がり。「役割からはみ出るプレー」も躊躇なくチョイス (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by AFLO

【自信を強めた夏の東京五輪】

 NBAでプレーするようになって4シーズン目の今シーズン、渡邊は間違いなく成長した姿を見せている。その理由のひとつとして、昨季と同じラプターズのチームに続けて所属していること、そして単に同じチームというだけでなく、NBAに入って初めて同じヘッドコーチ(HC)のもとで2シーズン目を迎えたことが挙げられる。

 メンフィス・グリズリーズに所属していた時は、2季目にHCが交代してシステムも変わり、自分ができることを最初から見せなくてはいけなかった。ラプターズに移籍した昨季、ニック・ナースHCは早いうちから渡邊のディフェンス力やハッスルプレーを評価してくれていたが、それでも、試合のなかでどこまでできるかを試しているようなところがあった。

 それが今季は、最初から信頼してくれている。渡邊自身も、チームから何を求められているのかがわかっている。加えて、夏に日本代表の中心選手として世界の強豪を相手に戦った経験から、自分のプレーへの自信も強めていた。

 シーズン前に、渡邊はこんなことを言っていた。

「ディフェンスやリバウンド、ハッスルプレーやエナジーを出すといったことはできるとわかっています。オフェンスでアグレッシブにやることは、昨シーズンも終わり頃は少しできていましたが、課題だったので、今季はもっと得点にも絡んでいきたいと思います」

 日本代表や大学時代には、チームのオフェンスの中心となる立場も経験している。ラプターズでの役割は違うが、それでも、その時の経験は生かすことができる。

「昨シーズンは、自分の役割を守りすぎてしまったところがありました」と渡邊。

 昨季、ラプターズに入って1年目だった渡邊は、自分が攻められるようなチャンスでもシュートを打つことを躊躇して、パスを回してしまうことが多々あった。

 それがどれだけ役割に忠実なプレーだったとしても、消極的なプレーをしていると相手は自分を守らなくなり、チームメイトのところにディフェンスが集中してしまう。たまには、役割からはみ出るようなプレーも必要だった。

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