八村塁は大丈夫か、トム・ホーバスHCに聞いた。「まもなく復帰するでしょう。心配してないですよ」 (2ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

【3Pシュートを増やしたい】

 たとえば、PFシェーファーアヴィ幸樹(シーホース三河)は頭のいい選手ですが、まだアウトサイドでプレーすることに完全に慣れているわけではありません。アウトサイドでプレーしつつ、オフボールのところでどう切れ込んでいくか、どうスクリーンを使うかといったところも含めて、彼が味方をどう生かすかを習得するにはもう少し時間がかかるでしょう」

---- 試合後には「連敗のなかから、いくつかポジティブなところも見えてきた」と言っていましたね。

「そのとおりです。日本にとってペイントアタックと3Pが重要であることは何度も話していますよね。そこのフィロソフィーについては、仙台での試合後も揺るぎはありません。

 東京オリンピックで日本男子代表は、ペイントの外からの2Pシュート、いわゆる"ロング2"を1試合平均で14本打っています。一方、女子代表は3本でした。私はロング2の数字を減らし、選手たちにはリングをアタックして最低でもスリースローをもらってほしいと思っています。

 オリンピックでの男子代表のフリースローは平均10本でしたが、これでは足りません。15本から20本はほしい。そして、ペイントアタックと3Pシュートの数も同様に増やしたいと思っています。

 中国との1戦目、私たちはロング2を5本、フリースローは17本を記録しました。どちらも過去の数字からは進歩していますよね。そして2戦目のロング2は3本で、フリースローはやはり17本でした。シュートチャートを見ても、私たちが目指してきた場所から打っていたと言えます。

 ただ、問題なのはシュートの成功率です。いくらアタックしても、入らなければ意味がありません。2試合を通して、ペイントでも3Pでも決めるべきシュートは何本かありました。

 一方、ディフェンス面で、日本は1戦目に4本、2戦目で8本のスティールを記録しました。東京オリンピックでは平均5本でした。私はこれを10本近くにもっていきたい」

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