銀メダルを獲得した女子バスケの町田瑠唯。２、３番手から大活躍、それまで心が折れなかったのはなぜか。 (3ページ目)

　出場時間に恵まれず、いいプレーをしてもHCから評価されない。それでも、町田は下を向かなかった。

「ここで腐ったら終わりだなって。自分が２番手、３番手なのはわかっていました。ただ、スタートにはこだわっていなかったですし、チームに貢献したいという気持ちと、コートに立った時、それが何分でも何秒でも自分の役割をしっかり果たそうという思いがありました。もちろん、メンタルを保つのは難しかったですけどね」

　町田の心が折れなかったのはなぜか？

「いろんな監督がいて、いろんな選手がいる。合う合わないもあるだろうし、自分の気持ちだけを前に出すのは違うなと。それに、トムさんになかなか評価してもらえなくても、代表のスタッフ、チームメイトからは高く評価してもらえていたので、そこに救われていた部分はあったと思います。思うようにプレータイムをもらえなくても、評価してくれる人もいる。だったら、もうちょっとがんばろう、『もうちょっと』って、がんばるうちにオリンピックを迎えた感じです（笑）」

　そして、町田は腹をくくる。

「自分がトムさんの求めているPG像ではないな、とは感じていました。しかし、同じタイプのPGばかりがチームにいても、流れを変えたい時に変えられないんじゃないかなと。だから、私はとにかく自分のバスケットをやりきる。それで、選考で落とされたらしょうがないという気持ちでやっていました」
　
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