アルバルク東京・竹内譲次が『SLAM DUNK』で最強キャラと指名。「ドラフトなら最初にピックしたい」選手は? (4ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro

――オーストラリアに大金星を挙げたことや、1976年のモントリオール五輪以来の五輪出場を決めるなど、日本バスケの成長を感じますね。

「確実に成長していると思います。(八村)塁や(渡邊)雄太だけでなく、馬場(雄大)など、"あのサイズであんなプレーができる"と目を見張るような選手が何人も登場しています。僕ら世代と明らかに違う部分です。

 そしてそんな選手が、アメリカやオーストラリアといった、よりレベルの高い環境でプレーし活躍している。彼らの出現で確実に日本代表は強くなっています。しかし、彼らに任せっきりではなく、各選手が彼らと肩を並べられるよう努力を続けることが、日本バスケのさらなる強化に必要だと感じます。Bリーグでもいい選手もどんどん出てきていますが、塁のようにNBAのドラフト1巡目でピックされるレベルの選手は、そう簡単に今後は出てこないでしょう。もちろん出てくれば喜ばしいことですが。

 特出した個の選手の出現を待つのではなく、今いる選手が、そういった選手のレベルに近づく努力を続けなければいけない。せっかくお手本になるよう選手が近くにいるこの機会をもっと大事にしなければいけないと思います」

――竹内選手はベテランになった今も成長を続けている印象があります。

「ありがとうございます。桜木が急成長できたのは、周りの人に恵まれたことが大きいと思います。ゴリ(赤木)という手本、流川というライバル、安西先生という良き指導者がいてこそ成長できたはずです。僕もチームメイトやライバル、HCに本当に恵まれたなと思います。そして、いつもお応援してくださるファンの皆さんにも、常に背中を押されていると感じます。感謝の気持ちを忘れずコートに立とうと常に思っています」

――最後に、『SLAM DUNK』が今なお愛され続ける理由はなんだと思いますか?

「読むたびに、その時の経験や状況により印象が変わり、何度読んでも楽しめることかもしれないですね。僕もいつか引退した時に改めて読んだら、また全然違った印象を抱くのかなって思います。ただ、息子がいろいろわかる年齢にもなってきたので、現役でやれる状況が続く限りプレーし続けたいので、それはもう少し先の話になるのかなと思います」

Profile
竹内譲次(たけうち・じょうじ)
1985年1月29日生まれ。大阪府出身。身長207cm。
C(センター)/PF(パワーフォワード)
中学からバスケを始め、高校は名門・洛南高校にて双子の兄・公輔とともにツインタワーとして注目を集めた。日本代表には大学進学後の18歳で選出され、2019年には日本代表13年ぶりのW杯出場に貢献した。2016シーズンから2021年まで所属したアルバルク東京では2度のBリーグチャンピオンに輝き、ベテランとしてチームを支えた。

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