36歳レブロン健在のレイカーズが連覇へ。西地区プレーオフ争いは混戦 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by AP/AFLO

 群雄割拠の同カンファレンスで、現時点で6位以内に入ってくる可能性が高いと目されているのは、ナゲッツ(7位)、ポートランド・トレイルブレイザーズ(5位)、フェニックス・サンズ(4位)の3チームだ。

 昨季、カンファレンス・ファイナルに進んだナゲッツは、1月27日まで5連勝した時点でエンジンがかかってきたかと思われた。しかしガード陣にケガ人が増えたこともあって、その後の4戦で3敗。去年のプレーオフでブレイクしたかと思われたジャマール・マレーがやや不安定なのも痛い。

 それでも、最終的にナゲッツが浮上してくると思えるのは、大黒柱のニコラ・ヨキッチが自己最高のプレーを続けているからだ。25歳のセルビア人センターは、1月31日のジャズ戦で47得点12リバウンド、2月6日のサクラメント・キングス戦では50得点12アシストをマーク。レブロンやジョエル・エンビードと並ぶMVP候補と見るメディアも少なくない。ヨキッチが好調を維持し、マレー、マイケル・ポーターJr.などがコンディションを取り戻せば、ナゲッツは今季も怖いチームになる。

 ケガ人の多さに悩まされているのは、CJ・マッカラム、ユスフ・ヌルキッチ、ザック・コリンズが離脱中のブレイザーズも同様だ。

 ディフェンスがリーグ28位と崩れ、勝率5割前後をうろうろしているのは仕方ない。ただ、フルメンバーの際のブレイザーズに上位を狙える力があることは、昨季のシーズン再開後に快進撃を見せたことで証明した。得点力のあるマッカラム、サイズと多才さが売りのヌルキッチが戻ってくれば、ブレイザーズはほとんど別のチームになる。大黒柱デイミアン・リラードの頑張りで何とか持ち堪え、故障者の復帰が予想される後半戦に巻き返しを狙いたい。

 現代屈指の司令塔、クリス・ポールが加わったサンズも魅力的なチームになった。エースのデビン・ブッカーを支えて長所を引き出す役割は、経験豊富なポールが適任。故障者の多さも層の厚さで乗り切り、最初の22戦で13勝と久々に好スタートを切っている。

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