ジョーダンとの「ラストダンス」。神様と1on1をした日本人選手の物語 (5ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO


「バスケがうまい日本人の少年を、ひとり知っている」

 KJは1on1をして以来、ジョーダンへの憧れをより一層強くしていった。過去の映像も貪(むさぼ)るように見て、マネたりもした。

 最も印象に残っているのが、"The Move"と呼ばれるショット。1991年、ブルズがロサンゼルス・レイカーズと対戦したNBAファイナル第2戦、ジョーダンがリング正面から右手でワンハンドダンクを狙い、サム・パーキンスがブロックに跳ぼうとするのを確認し、ボールを左手に持ち替え決めたショットだ。

「何度も何度も、繰り返し練習しましたね。ただ、ジョーダンのように手が大きくないので、ワンハンドでボールを掴めず、何度やってもうまくできなかったです(笑)」

 その後、2000年にKJはアメリカ・メリーランド州にあるモントロス・クリスチャン高校に進学する。すると翌年、1999年1月に2度目の引退を発表したジョーダンがワシントン・ウィザーズで現役復帰することを発表した。

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