ジョーダンとの「ラストダンス」。
神様と1on1をした日本人選手の物語

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO


 ミニバスのチームに加入することもできたが、アメリカではミニバスがないことを知った父にアドバイスされ、最初から大人が使うリングとボールを使って公園で練習した。

 バスケを始めて数年、東京でスティーブ・カーとショーン・エリオットがバスケットキャンプを開催することを知ったKJは参加を即決する。動画サイトなどもまだ発達していない時代に、現役のNBA選手が開催するキャンプで直接指導してもらえるのは貴重だった。

 現在、カーはゴールデンステート・ウォリアーズのヘッドコーチとして知られるが、現役時代はリーグ屈指のシューターとして名を馳せ、シカゴ・ブルズの2度目のスリーピートにも貢献している。カーとアリゾナ大時代のチームメイトで仲がよかったエリオットもまた、1999年にサンアントニオ・スパーズの初優勝に貢献した名プレーヤーだ。

 KJが参加したクリニックから1年後、『NIKE HOOP HEROES』開催前のミーティングにエリオットが参加していた。そして、1on1でジョーダンと対戦相手となる小学生をどう選んだらいいだろうという話題になった時、エリオットが助言した。

4 / 8

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る