ジョーダンとの「ラストダンス」。神様と1on1をした日本人選手の物語 (2ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO


 その後、サインがほしかったのか、何か伝えたかったのか、もはや理由は覚えていないものの、少年はロッカーに戻ろうとするジョーダンを追いかけた。少年に気づいたジョーダンは、着ていた23番の白いユニフォームをその場で脱ぎ、少年に投げてくれた。

 そのボールとユニフォームは、「KJ」こと松井啓十郎(京都ハンナリーズ)の実家のリビングに、今も大切に飾ってある。

 1996年9月12日・13日、横浜アリーナで開催された『NIKE HOOP HEROES』。ジョーダン初来日というだけでなく、MLB挑戦からNBAに復帰し、2度目のスリーピート(3連覇)の足がかりとなる優勝を飾った年ということもあり、ジョーダン見たさに満員の観客が横浜アリーナを埋め尽くした。

 イベントにはジョーダンのほかにも、チャールズ・バークレー、ジェイソン・キッド、マイケル・フィンリー、デイモン・スタウダマイアー、スペシャルゲストはカール・ルイスという豪華な面々が顔を揃えていた。

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