2020.05.15

八村塁の活躍に宇宙飛行士も感嘆。
強豪相手に今季ベストプレーを見せた

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by ZUMA Press/AFLO

 八村は、この試合までの時点で自己最多となる43分をプレーし、チーム2位の27得点、7リバウンドを記録。フィールドゴールは18本中11本成功し、フリースローは4本中4本成功と精度もよく、数字だけを見てもすばらしい活躍だった。

 しかし試合後、ウィザーズのスコット・ブルックスHCは、八村の数字以外の貢献を強調していた。

「彼はウィナーだ。チームのために正しい方法で、ハードにプレーしてくれる。数字を追い求めず、競い合い、向上を望んでいる。まだ学ぶべきことがたくさんあるとわかっていて、スポンジのように吸収しているよ」

 筆者がこのゲームを高く評価しているのも、単に数字がよかったからではない。具体的に3つの重要な要素が目立ったからである。
 
 ひとつ目は、スモールフォワード、パワーフォワードだけでなく、必要に応じてセンターにも入るなど、複数のポジションで効果的にプレーできる多才さを示したことだ。

 今季のウィザーズはケガ人が続出し、この76ers戦ではセンターのトーマス・ブライアントが欠場。そのため八村は、第2クォーター以降に慣れないセンターでのプレーを余儀なくされた。しかし203cm・104kgの日本人は、213cm・127kgのジョエル・エンビード、206cm・111kgのアル・ホーフォードという強力な76ersのフロントコート陣を相手に、及第点のディフェンスを披露した。

 マッチアップする機会が多かったホーフォードは、八村の体を張ったプレーに苛立ちを隠せなかった。33歳のベテランだが、ファウルを犯した際には思わずレフェリーに抗議したほど。八村のゴール周辺での地道な頑張りがなかったら、ウィザーズが勝利することは簡単ではなかっただろう。