「高校生がここまでやるか」の衝撃。河村勇輝に進学よりプロを勧める声 (7ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by Nikkan sports/AFLO


 ファジーカスも、プロでできるならすぐに行くべきであるとの考えだ。ネバダ大リノ校で4年プレーした後の2007年、ファジーカスはドラフト(2巡指名でダラス・マーベリックスに入団)を経てNBA入りするが、「本来は1年前にプロ入りをしたかった」と今でも悔やんでいる。そんな経緯もあって、高校卒であろうと何であろうと、プロでプレーできるレベルにあるのならばそうすべきだ、と言う。

 そんなファジーカスに、大学に行けば教育も得られる(河村は将来、教職へ就くことを希望している)ではないか、と筆者は返した。

 すると、34歳のビッグマンは「教育はいつでも待っていてくれるさ」と返してきた。

「だけど、プロバスケットボール選手になりたくともなれない場合がある。たとえば河村が東海大で大きなケガをしてしまったら? 下手をすれば、プロになるチャンスが失われるかもしれない。そう思うのは自分だけかもしれないけど」

 前出の西村君と一緒にいた、もうひとりの桜丘バスケットボール部1年生の児島怜真君は、河村がすぐにプロで通用するだけの力量はあるが、やはり大学へ行くのがいいという考えだ。

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