W杯でドリームチーム結成へ。渡邊雄太は日本代表に合流できるのか (4ページ目)

  • 大島和人●取材・文 text by Oshima Kazuto
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

 昨年9月、日本代表への参加を終えた渡邊はこう口にしていた。

「これから新たな勝負が始まって、自分の想像を絶する世界でやっていかないといけない。難しい世界だけどチャンスもあると思っている。帰ったらガンガンアピールして、しっかり試合に出られるようにしていきたい」

 渡邊の契約はトップと下部リーグを掛け持ちする2ウェイ契約で、45日以内というトップチームへの帯同制限がある。日本人ルーキーはその中でメンフィス・グリズリーズのレギュラーシーズン11試合に出場し、1試合平均9.7分のプレータイムを勝ち取った。

 Gリーグ(NBAのマイナーリーグ)のメンフィス・ハッスルでは主力として1試合平均33.9分の出場時間、14.1得点を記録(3月27日時点)。プレーオフ進出にも貢献している。日本人プレイヤーとして過去最高の到達点で、「チャンス」は半ばまで手にしていると言っていい。

 日本バスケットボール協会の東野智弥・技術委員長は、今季の渡邊をこう称賛していた。

「Gリーグでの活躍はすごいですね。プレーオフを決めるところの重要な試合で、彼がインタビューを受けている。成長している姿を見られています」

 もちろん、W杯は日本バスケにとってオリンピックと並ぶ最高の目標で、一般のスポーツファンを引き込むチャンスでもある。ファジーカス、八村、渡邊が揃い踏みを果たすだけでなく、しっかり準備を積んで連携を作って参加して欲しいというのが、大多数の思いだろう。

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