「自分が点を取りにいく」。比江島慎は崖っぷちの日本バスケを救えるか (4ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

――韓国との2戦目はインサイドが守られてしまったこともあり、今度は比江島選手の出番とばかりに得点を取っていました。今後もインサイドとの兼ね合いを見て攻めることになりますか?

比江島 自分としては1戦目が悪かったので、得点を取ることを意識して臨みました。そこでニックと塁がなかなか波に乗れていなかったので、積極的に中に切れ込んでいきました。2人が波に乗れない時間帯もあるはずなので、そこは彼らを呼び起こすじゃないですけど、そこまでは自分の時間帯と思ってやりました。でも、負けてしまったので、もっと自分が中に切れ込んでいけばよかったと思います。

――ファジーカス選手と八村選手が入った中で自分のやるべき役割とは?

比江島 やることは変わらないです。ペイントエリアにドライブして得点することは自分の仕事だと思っているし、ラマス(ヘッドコーチ)からも、そこはしっかりアタックしろと言われています。

――韓国戦や1次予選のフィリピン戦、チャイニーズ・タイペイ戦でもそうなのですが、日本は対応されたことに対してゲーム中で修正しきれず、受け身になることが多いです。ライバル国に対応力や積極性の差を感じたことはないですか。

比江島 結局、そういうところが経験不足なんだと思います。韓国との2戦目は自分たちのディフェンスが悪かったし、逆に向こうがディフェンスの当たりを強くしてきたので、球際のボールを取られて、そこから流れが相手にいってしまいました。改めて、国際大会ではディフェンスを強くしなければ勝てないと痛感しました。

――比江島選手にとって、今の予選を戦った先にあるワールドカップ、そして東京オリンピックとは。

比江島 僕の今の目標は東京オリンピックに出ること。そこにたどりつくまでには世界を知っておくべきだと思うので、そのためには絶対にワールドカップに出て、公式戦で強豪を相手に戦うことが大事だと思います。世界に出ることで自分の意識も変わると思うし、絶対に出たいです。いや、出なきゃいけないところです。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る