Bリーグ王者・田中大貴を直撃。ピンチの日本代表でも輝いてくれ! (4ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 これは自分のプレースタイルの問題でもあるのですが、自分はどちらかというと、1対1をガンガン仕掛けるスタイルではありません。その場その場でいい判断をしてプレーしたいと思うタイプの選手なので、パスを選択することもありますし、それを見方によっては「積極性がない」と見られてしまうのかもしれないと感じています。とくに国際大会だと自分が攻めるチャンスはそんなに多くはないので、そこは変えていかないといけないところです。

 ただ今回は、ニック・ファジーカスと八村塁というインサイドで起点となる選手が入ったことによって、アルバルクと同じように何でもこなす役割かといえばそうではないし、2人を生かすことで、自分たちのピック&ロールがもっと生きてくると思うので、息を合わせてやっていきたい思いがあります。

(※)ピック&ロール=スクリーン(壁になること)を使って得点チャンスを作り出す2対2のコンビプレー

――ニック・ファジーカスと八村塁選手の加入で日本のバスケは変わると思いますか?

田中 変わると思います。今まではどうしてもインサイドが起点になって得点を取る人がいなかった。ピック&ロールをしてダイブする選手にパスをどんどん配給できる状態ではなかったので、2人が入ってピック&ロールでのオプションができたのは、自分たちアウトサイドの選手にとっては大きなことです。あとは自分たちが2人をどれだけ使って、2人に合わせられるかだと思います。

――韓国との強化試合(6/15、17)で田中選手は2戦とも出場しませんでした。Bリーグのセミファイナルで痛めたハムストリングが完治していないとのことですが、現在のコンディションは?

田中 前回の11月の予選のときもケガをしていて直前合流だったので、今回はファイナルが終わって、いい状況で代表に合流したいと思っていました。そこは残念なのですが、だいぶよくなっているので、オーストラリア戦には出られる状況には持っていきます。

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