NBAプレーオフ、西はついに
ロケッツがウォリアーズに代わり本命に

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 対するジャズは、スーパースター不在の地味なチーム。それでも、ゴール下に君臨するルディ・ゴベール(C)を中心に、リーグナンバー1のディフェンス力を地道な練習によって手にしている。ジャズで2シーズンを過ごして今季からナゲッツでプレーするトレイ・ライルズ(PF)は、「大学時代を思い出した。ジャズでは毎日3時間の練習があった。ありえない」と語るほど、ジャズの練習はハードだ。

 そしてなにより、ジャズは新人王候補のドノバン・ミッチェル(SG)の活躍がめざましい。開幕当初はドラフト13位で地味な存在だったが、ルーキー最多の平均20.5得点を記録。41試合以上プレーしたルーキーが平均20得点以上を記録したのは、2010−2011のブレイク・グリフィン(PF/当時ロサンゼルス・クリッパーズ)以来7年ぶりのこと。しかも、弱小チームで多くのプレータイムを与えられたわけではなく、46勝以上あげたチームでルーキーがスコアリングリーダーとなったのは、1989−1990シーズンのデビッド・ロビンソン(C/当時サンアントニオ・スパーズ)以来の快挙だ。

 スター軍団と雑草軍団――。対照的なチームのファーストラウンドだけに、どちらを応援したいかファンの好みが分かれそうだ。

 NBAファイナルまでの道は始まったばかり。4つの白星を積み重ねた先にあるのは順当な結果か、それとも波乱のアップセットか?

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