NBAプレーオフ、東は不穏なムード。キャブス敗退ならレブロン移籍か (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 また、ラプターズの2枚看板がSGのデローザンとPGのカイル・ロウリーであるのと同様に、ウィザーズの2枚看板もウォールとブラッドリー・ビール(SG)のバックコートコンビ。レギュラーシーズンの成績を並べると、ほぼ互角だ。

PGロウリー(平均16.2得点・6.9アシスト)
SGデローザン(平均23.0得点・5.2アシスト)
PGウォール(平均19.4得点・9.6アシスト)
SGビール(平均22.6得点・4.5アシスト)

 ラプターズは第1シードではあるものの、楽観視できるほどウィザーズとのチーム力に差はない。リーグ屈指のバックコートコンビが激突するこの対決は、互いにマッチアップするであろうガード陣の出来が勝敗を大きく左右するだろう。

ボストン・セルティックス(2位/55勝27敗)
vs.
ミルウォーキー・バックス(7位/44勝38敗)

 第2シードのセルティックスがピンチだ。振り返れば、大きな期待を背負って加入したゴードン・ヘイワード(SF)が開幕戦の試合開始5分で左足首を骨折。それでも、ルーキーのジェイソン・テイタム(SF)、2年目のジェイレン・ブラウン(SG)といった若手の驚異的な活躍で、その穴を感じさせなかった。

 しかし、3月に入って平均24.4得点のエース、カイリー・アービング(PG)が古傷の左ひざの痛みを訴え、大事をとって欠場。休養をとって万全の態勢でプレーオフを迎える予定だったが、左ひざに埋め込まれたボルト周辺に細菌感染症が確認されて手術することになり、残りシーズンの全休が決定してしまった。

 今季のレギュラーシーズンにおいて、「ギリシャの怪物」ヤニス・アデトクンボ(SF)を擁するバックスとの対戦成績は2勝2敗。しかし、アービングが欠場した4月3日の対戦ではバックスが106-102で勝利している。

 セルティックスは第2シードの座こそ確保したが、現状は満身創痍である。アップセットが起こる可能性はかなり高い。

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