男子バスケ、W杯出場に黄信号。Bリーグ戦士にできることはないのか (4ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 1次予選も残すところあと2戦。最終順位はまだ確定していないが、2次予選進出チームは続々と決定している。

 A組はニュージーランドと中国、日本が所属しているB組はオーストラリアとフィリピン、C組はヨルダンとレバノン、D組はイランとカザフスタンがその顔ぶれだ。さらに、A組の韓国も格下の香港戦を残していることから、3位以上は確定したと見ていいだろう。

 4連敗を喫した日本にもまだ可能性はある。最終戦の7月2日、アウェーで行なわれるチャイニーズ・タイペイ戦で2点差以上の勝利をあげれば、得失点差で上回って3位になれる。ただし、そのためには6月29日にチャイニーズ・タイペイがフィリピンに敗れることが条件である。チャイニーズ・タイペイがフィリピンに勝てば、日本はそこで1次予選敗退が決まってしまう。もちろん格上といえども、日本が6月29日にオーストラリアに勝った場合も自力進出の道は開けてくる。

 日本協会は、NCAA(全米大学体育協会)で活躍する渡邊雄太(ジョージワシントン大)と八村塁(ゴンザガ大)を6月の最終予選に合流させるプランを進めているが、2人の代表加入を待つ前にBリーグ戦士たちにもできることはある。それは外国人選手任せにせず、日本人選手がリバウンドに飛び込み、ゴールアタックするプレーを習慣化することだ。

 4連敗を喫したこの予選で唯一収穫があったとすれば、ホームで開催したことにより、改めてライバル国のタフさを実感し、日本の現状を多くの人が目の当たりにしたことだ。日本選手が抱える消極的な姿が露呈されたのだから、リーグ全体が目を覚まし、より強く意識して取り組まなければ改善できない問題だろう。

 比江島は「一人ひとり、攻め気を出すことがチームの勝利につながる」と語る。その決意を最終決戦で見せてほしい。

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