期限ぎりぎりのNBA電撃トレード。不調キャブスがギャンブルに出た! (5ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 さらに今季開幕前には、ポール・ジョージ(SF/サンダー)を獲得するための駒として、オラディポはドマンタス・サボニス(C)とともにペイサーズへ。このトレードに対し、メディアやファンは「ポール・ジョージを安売りしすぎだ!」と酷評した。いかにオラディポの評価が低かったかわかるだろう。今季開幕前に発表された『SI.com』のプレーヤーランキングでも、オラディポの順位は77位と低調だった。

 そんなオラディポが今季、ついに大ブレイクを果たしたのである。開幕2週目にはキャリア5年目にして初のプレーヤーズ・オブ・ザ・ウィークに選出され、昨年12月10日のデンバー・ナゲッツ戦ではキャリアハイの47得点を記録。現在オラディポは平均24.4得点でチームのスコアリングリーダーとなっており、単純比較はできないものの、サンダーのポール・ジョージの現在平均22.4得点を上回っている。

 ようやく才能が評価されたオラディポは、今年のオールスターに初めて選出。過小評価され続けた男がいよいよ、その真価を発揮し始めている。

(5)もはや恒例行事!? コート外のお騒がせなトラブルメーカーたち

 そして最後は、前半戦に巻き起こった騒動を列挙しておきたい。

 物騒な事件が起きたのは1月15日、ロケッツvs.クリッパーズの試合後だった。このゲームは荒れて、トレバー・アリーザ(SF/ロケッツ)とブレイク・グリフィン(SF/当時クリッパーズ)が退場処分となった。

 試合はクリッパーズが113−102で勝利したが、それに怒りが収まらなかったのがロケッツの面々だ。アリーザやクリス・ポール(PG)など選手数名がクリッパーズのロッカールームに押し入ろうとして、警察が駆けつける事態に発展したのである。結果、アリーザとジェラルド・グリーン(SG)が2試合の出場停止となった。

 一方、実際に警察に捕まってしまったのは、元スター選手のデニス・ロッドマンだ。1月13日、飲酒運転の疑いで米カリフォルニア州の警察に逮捕された。現在56歳のロッドマンは職務質問を受け、その後の聴取にも協力的だったために約7時間で釈放されたとのこと。7年連続7度のリバウンド王に輝いたロッドマンは、飲酒運転で捕まるのは14年ぶり3度目のことだ。

 現役選手はもちろん引退した選手も、後半戦は明るい話題でリーグを盛り上げてほしいと願うばかりである。

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