期限ぎりぎりのNBA電撃トレード。不調キャブスがギャンブルに出た! (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 だが、キャブスのトレードはこれだけで終わらない。ドウェイン・ウェイド(SG)をマイアミ・ヒートに放出した代わりに2024年のドラフト2巡目指名権を獲得すると、今度はサクラメント・キングスとユタ・ジャズを絡めての三角トレードを敢行。デリック・ローズ(PG/ジャズ)、ジェイ・クラウダー(PF/ジャズ)、イマン・シャンパート(SG/キングス)を放出し、ジョージ・ヒル(PG)とロドニー・フッド(SG)を手に入れた。

 シーズン中にこれほどロスターを変えることが功を奏すのか、未知数ではある。だが、なかなかチームの状態が上向かないキャブスとしては、その打開策としてギャンブルに踏み切った印象だ。このトレードで泣くのか、はたまた笑うのか――。後半戦のキャブスは間違いなく注目すべきチームだろう。

(2)ジェレミー・リンのドレッドヘアは人種差別なのか?

 某バラエティ番組で、顔を黒塗りにして芸人が黒人俳優をマネて、ひと騒動となったことは記憶に新しい。シーズン開幕直前、NBAでも類似するような出来事があった。

 ニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)などでプレーした元オールスター選手のケニオン・マーティンがジェレミー・リン(PG/ネッツ)のドレッドヘアに対し、SNSでこのように批判(現在は削除済み)したのだ。

「誰か『黒人になりたいのか』と聞いてやれ。気持ちはわかる。だが、お前は"リン"だ」

 黒人選手の象徴のひとつであるドレッドヘアを台湾系アメリカ人のリンがしたことが、マーティンの気に障った模様だ。過去には歌手のジャスティン・ビーバーがドレッドヘアにしたとき、「文化へのリスペクトが感じられない」「文化の盗用」などと批判を浴びた出来事もある。

 しかし、突然の批判に対し、リンはこうコメントを返した。

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